トサカギンポ(Omobranchus fasciolatoceps)・ナベカ(Omobranchus elegans)の生態(繁殖期:7月~8月)

トサカギンポ(Omobranchus fasciolatoceps)のハッチアウト

卵保護中のトサカギンポ

頭にトサカを付けたような独特な風貌が特徴的なトサカギンポ。

大村湾のポイントに数多く生息しています。

夏になると、産卵や卵保護といった生態が見られるようになりますが、中でも一押しの生態シーンがそのハッチアウトです。

卵がふ化する際、卵保護をしていたオス親がふ化した仔魚を口に含み、巣外へと運ぶと種を飛ばすように吹き出していきます。

マダラギンポで一躍有名になった行動ですが、トサカギンポも同じ手法をとることはそれまで知られていなかったようです。

ナベカ(Omobranchus elegans)の生態行動

産卵中のナベカ

トサカギンポ同様、大村湾にはナベカも数多く生息しています。

こちらも夏になるとあちらこちらで求愛や卵保護の様子が観察できます。

とりわけ、産卵行動の際はメスが産卵した際に巣外で待機しているオスにおでこを合わせ合図をするなど、仲睦まじい様子を観察できます。

また、ふ化の際にはトサカギンポと同じように卵保護しているオス親が仔魚を口に含み放出する行動も見られます。