ナベカ繁殖物語


暑い暑い!
昨日は悪天候で肌寒かった長崎ですが今日は強い日差しですっかり夏日でした!
鹿児島で使用した器材をせっせと洗うとまぁ~出てくること出てくること!
お土産の火山灰!(笑)
すごいですね~!

さて、大村湾のベストシーズンがやってきますね!
それを踏まえてちょっとダイジェスト的に何回かに分けて見どころ紹介していこうと思います!

まず5月から6月にかけての見どころは何と言ってもこの魚でしょう!
ナベカ
大村湾のトップアイドル「ナベカ」です!
全国的に分布しているイソギンポ科の魚ですが、通常は潮間帯付近に多いため波やうねりと戦いながら観察・撮影したという方も多いのではないでしょうか。
大村湾では、環境との相性が良いためか、ナベカはそこらじゅうで見かけることができます。
さらに嬉しいのは水深1mはもちろん、水深5m付近にまで生息しているんです。
そうです!波やうねりに揉まれない!というのが大きな魅力です(笑)
また、長生きしている個体が多いためか外海よりも体サイズが1.5倍ほども個体がたくさんいます。

さて、そんなナベカの繁殖シーズンが5月から6月にかけて行われます。
正確には8月まで繁殖期は続くのですが、前半の方が求愛・産卵を積極的に行っているので観察しやすい時期ということになります。
オスとメスの簡単な見分け方は頭の色!
メスは薄い黄色をしていますが、オスは婚姻色が出ると頭部が黒く色づきます。
しかし、実は巣の外を移動しているときにはオスもメスと同じような色をしているため、巣外にいる個体は注意が必要です。

繁殖行動を見るのに一番簡単なのはメスの後をつけることです!
メスが卵を産む際には特に決まったオスがいるわけではありません。
まるで軽トラで売りにくる焼き芋屋のように卵を欲しているオスの巣を訪ね歩きます。
そしてオスの求愛ダンスが気に入ると、巣内に卵を産んでいくんです。
しかし中には卵を産むふりをしながら巣内に入り、逆に産みつけてある卵を食べていくメスもいるから面白いですね(笑)
もちろんその後怒り狂ったオスに巣から叩き出されますが。

求愛・産卵ときて、ナベカの一番の見どころは何と言ってもふ化の瞬間です。
ナベカのオス親は卵が巣内でふ化すると子どもを口に咥えて巣外に運び、まるでスイカの種でも飛ばすように「ぷっ」と子どもを吐き出すんです!
これがとっても面白い!
ナベカ仔魚放出
ちなみ、大村湾ではこの仔魚放出と呼ばれる行動はナベカの他にも「マダラギンポ」や「トサカギンポ」でも見ることができますよ~!

水温が上がりすっかりナベカは繁殖期に突入していますので、仔魚放出もおそらく来週中には見られ始めると思います!
ここで書いた以外にも切れ痔になったナベカや、オス同士が喧嘩することでできる男の勲章などナベカだけも見所満載ですよ~!

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